量産第1号
1903年 シリアルナンバー1
1903 シリアルナンバー1
2008年、ハーレーダビッドソンは創業100周年を迎え、創業の地ウィスコンシン州ミルウォーキーにミュージアムをオープンしました。
世界中から多くのハーレーフリークが集まるこのミュージアム2階の展示コーナーは、ずばり100年前にタイムスリップしたような1台から始まります。
そこにあるのは、1903年の創業当初に生産された第1号車「シリアルナンバー1」。
モデル・オブ・1903と呼ばれるこのハーレーは、創業者であるダビッドソン家の裏庭にあった木造の小屋で、ほとんど手作業で生産されました。
しかも、生産されたのは、たったの3台。
その中の「シリアルナンバー1」と呼ばれるこの第1号車は、ハーレー好きなら必ず一目みておきたい1台と言えます。
現在の自動二輪車の技術と比較すると、この1台はまさに「技術遺産」とも言えるような設計と部品で作られています。
エンジンはシングルエンジンですし、ピストンに使われているのは鋳鉄です。
オイルポンプはもちろん手動で、最大出力は4馬力でした。
モデルにもよりますが現在のハーレーは56馬力が平均と言われていますから、その差については言うまでもありませんね。
それでも、100年に渡るハーレーの歴史、そして今なお世界の多くの人々を魅了し続けているハーレーは、この1台から始まったのです。
デザインはウィリアム・S・ハーレー。
設計はアーサー・ダビッドソン。
製作はウォルター・ダビッドソン。
購入したのは彼らの友人だったと言われています。
(1903 シリアルナンバー1の画像引用;ハーレーダビッドソンの世界 (平凡社新書)P63)