レボリューション(2002~) 水冷式エンジンにこめられたハーレーの未来
レボリューション(2002~)
1990年代のハーレーブームから約20年間。
ハーレーダビッドソンは毎年販売台数を
伸ばし続けている驚異的なモーターサイクル・メーカーです。
創業は1903年。
軍需にわいたり、経営危機に陥って
機械メーカーに買収されたりと、様々な歴史に彩られたハーレー。
世界的なハーレーブーム以降も新型エンジンの開発の手をゆるめることはなく、
今も常に新鮮な喜びと驚きを与えてくれるメーカーであり続けています。
2002年、エボリューション、ツインカム88についで登場した
レボリューションというエンジンもまた、世の中に衝撃を与えたエンジンです。
衝撃の正体は、ハーレーにとって初となる
水冷式のエンジンであったことに他なりません。
量産車史上最高の排気量と、油圧式クラッチの採用による快適な走行性。
DOHC(ダブル・オーバー・ヘッド・カム・シャフト)の採用により
ツインカム88を上回る高回転を実現したのですから、その評価も当然でしょう。
スムーズな吹け上がり、爽快な加速感は水冷ならではであり、
そこにハーレーのエンジン独特の鼓動感もあるレボリューション。
水冷式エンジンの開発にあたってはポルシェの協力もありました。
年々厳しくなる排ガス規制への配慮もあったと言われています。
オールドハーレーの伝統の一つでもあった
別体オイルタンクを排除した最初のモデルでもあります。
「革命」という名にふさわしい、ハーレーの未来がこめられたエンジン。
それがレボリューションなのです。
(レボリューションの画像引用先;ハーレーダビッドソンの世界 (平凡社新書)P151)