ハーレーダビッドソンの５つのモデルの中で、
最もクセがない、と言われるのがスポーツスターファミリーです。

ハーレーのスポーツスターは、もともとは
モーターサイクルレースで勝つ為の車両を開発した中から生まれました。

 

直線においては加速性と速度の速さを競い、しかも高旋回性も求められるレースに注ぎ込んだ技術を一言で言うなら、軽量でコンパクトにすることにつきます。
この技術を一般向けモデルに転用した1号車が、モデルK。
発売は1952年のことでした。

 

以降、リアサスペンションを導入したり、
マグネトー点火を採用したりするなどして改良を重ねてきたハーレー。
この間、ヨーロッパメーカーに、
日本のバイクメーカーも加わって、スポーツ性能は高まり続けました。
特にロンドンではカフェレーサーブームなるものも起こり、性能だけでなくデザイン性、
スタイル感といったものもトレンドになっていった時代です。

 

瞬く間に世界のトレンドとなったカフェレーサーのムーブメントも、ハーレーは素直に取り入れ、このスポーツスター・ファミリーの中に新モデルを投入します。
特にXLCRというモデルは、デザイン性に優れつつもハーレーならではのスポーツテイストにあふれる1台として人気を集めました。

 

近年のハーレーは全体的にロー＆ロングが主流となっている中、
スポーツスターファミリーにおいてはステップやマフラーの位置が高めのまま。
ちょっとカフェまで、といった日常的な乗り回しにも、
スポーツランにも最適なラインナップであり続けています。

 

 

（SPORTSTER FAMILYの画像引用先；ハーレーダビッドソンの世界 (平凡社新書)P129)