強くたくましいサスペンション。 テレスコピックフォーク
緩衝性能だけでなく、見た目の美しさや
ボディ全体のスタイリングをも左右していたハーレーのサスペンション。
日本のメーカーのサスペンションも、
機能的で高性能なのに加え、機械美もあります。
しかしながら、デザイン性、スタイリング、カッコ良さ、
という点ではハーレーには叶わないのではないでしょうか。
1949年式のパンヘッドモデルから採用されました。
1948年を最後に姿を消したスプリンガーフォークは、剥き出しのスプリングがハードな印象で、堅牢なハーレーにぴったりなサスペンションでした。
次に採用されたのがテレスコピックフォークというサスペンションで、
ハーレーユーザーの間では「グライドフォーク」と呼ばれているものです。
1970年代登場のFXモデルにも採用されて現在まで至っています。
これは1949年に発売されたパンヘッドエンジン搭載のハイドラグライド
というモデルからテレスコが採用されたことに由来しています。
通称グライドフォーク、テレスコピックフォークとは、内と外、
2つの筒が望遠鏡のように伸び縮みして衝撃を吸収するシステムです。
大型のボディが特徴のハーレーにあってはタイヤも幅広になります。
そのような太いタイヤに対応すべく、
グライドフォークは際立った太さが特徴になっています。
フロントから見ると、太く力強いサスペンションが
前輪からステアリング部に突き出ています。
この力強さと存在感はハーレーならではのものです。
現在は、このテレスコピックフォークはVRSCモデルや
スポーツスターなどに数多く採用され、また進化もとげています。
同時に、一旦姿を消したスプリンガーフォークも
性能を向上させて再登場しており、人気を二分しています。
(テレスコピックフォーク説明の画像引用先;ハーレーダビッドソンの世界 (平凡社新書)P162)