美しさもそなえたサスペンション。 スブリンガーフォーク
一般的なバイクにおけるサスペンションとは、
バイクそのものを支え、衝撃を和らげるためのもの。
スムーズなコーナリングや
悪路走行においてもサスペンションの果たす役割は大きいです。
スブリンガーフォーク
ハーレーダビッドソンの場合、これらに加えて
「ハーレーらしさ」を醸し出すという役割も担っています。
それほど、独創的で個性的なサスペンションが生み出されてきました。
スプリンガーフォークです。
スプリングが剥き出しになった、実にハードスタイルなサスペンションです。
スブリンガーフォークを現在に蘇えらせた2009 FLTSBソフテイル・クロスボーンズ
標準採用されていたのは1948年までですが、2009年にリバイバルモデルが発売されるなど、現代においてもオールドハーレーの象徴として好まれています。
日本では「幻のヨンパチ」として有名な1948年パンヘッド搭載モデルは、
このスプリンガーフォークを採用した、最後のモデルとなりました。
それ故に、貴重な1台となり「ヨンパチ」といった愛称まで付けられているのですが、オールドハーレーらしい顔つきにスプリンガーフォークは欠かせないと感じているカスタムユーザーが多い故とも言えるのでしょう。
ところで、スプリンガーフォー
クが生まれる前の1930年代。
サスペンションは自転車のそれと近いほどの性能しかなかったそうです。
ハンドルに伝わる路面の衝撃やブレーキング時に
腕や上半身にかかる圧力は相当なものだったと言われています。
想像するだけでも、そのハードさが伝わってきますね。
(スブリンガーフォーク説明の画像引用先;ハーレーダビッドソンの世界 (平凡社新書)P159)